私たちが日々あらゆる形態で行う「金銭取引」は、文明の発祥とともに始まりました。現代では、金融制度があまりにも発達しているため、何千年も前の取引の仕方を考えることなどほとんどありませんよね。私たちの祖先もまた、私たちと同様の知恵を持っていましたが、現代人である私たちが遥か昔の古代人よりも優れている唯一の点は、長い年月を経て蓄積された知識と技術を持っている、ということです。

歴史上、最も古い金銭取引の形跡は、古代・バビロン帝国時代にさかのぼり、その頃に銀行の原型が生まれました。当時の主な支払い方法は、物々交換でしたが、紀元前1200年ごろ、中国の人々が子安貝の貝殻を支払い手段として使用し始め、世界初の貨幣と言えるものが登場したのです。ちなみに、硬貨は紀元前500年以上前に使用され始めました。

今日の金融制度は極めて複雑で、複数の分野に分類されます。パーソナル・ファイナンス、コーポレート・ファイナンス、そして最も重要なパブリック・ファイナンスで、それぞれ金融関係の法律に特別な注意を払う必要があるのです。

ライター:馬渕義孝